2024/10/03
運転お役立ち情報

歩行者や自転車・初心者マークの自動車に気を配った運転を!

運転免許を取得していざ運転しようとすると、今まで以上に自動車以外に様々な方が道路を通行していることに気づきます。歩行者や自転車に乗っている人はもちろん、子どもが飛び出してくる可能性など、道路には様々な危険が潜んでいます。

一方で、自動車を運転している人の中にも運転能力に優れたベテランドライバーだけではなく、運転を始めて間もない初心者や、運動能力に自信のない高齢者、聴覚や身体に障害のある人も運転しています。

自分自身が運転する際に、このような人たちに危険を加えないようにするには、どのような注意が必要か見直してみましょう。

歩行者や自転車の近くを通るときの注意事項

1.適切な距離を保つ

歩行者の近くを通る際には、まず安全な間隔をあけて安全を確保しましょう。一般的には1m以上の間隔が安全な間隔と言われていますが、その時の状況によりさらに確保することも大切です。

2.速度を落とす

道幅が狭い場合や、道路状況上止むを得ず歩行者との間に安全な間隔が確保できない場合には徐行して歩行者が安全に通行できるようにしましょう。この時重要なことは、”減速すれば良い”ということではないということです。徐行とは車が今すぐに停車できる速度のことを言い、概ね10km/h以下のことを言います。万が一歩行者がつまづいて車道側に飛び出してきてしまっても対処できるようしっかり速度を落としましょう。

3.泥羽などに注意する

もしかしたらみなさまも一度は経験があるのではないでしょうか?雨や雪の日に頭からザバーンと・・・私も何度か経験がありまして、小学生の頃はよく傘で水がかからないように守っていました。

もちろんのことですが泥はね運転も違反運転の一つです。雨の日は深い水たまりがあちこちに出来上がり、予想以上に水を跳ねてしまうものです。可能であれば深い水たまりは避けて運転し、避けられない場合には近くの歩行者にはねないよう、徐行や一時停止をして対応しましょう。

4.目視での確認を怠らない

自動車には必ず運転者からは見えない死角があります。死角の大きさはその車両や運転手の体格などによって変わってきます。同じ車両を運転したとしても、背の高い人と低い人とでは見え方が大きく異なるわけです。一般的なセダンタイプでは前方に約4mの死角が発生しますが、以前私が教習を担当させていただいた身長140cmの方は前方に12mの死角がありました。それだけ死角には車両差や個人差が出てくるのです。

その死角には歩行者はもちろん、場合によっては自動車もすっぽり隠れてしまうこともあり、注意を怠ると思わぬ事故につながることもありますので、ルームミラーやドアミラーはもちろん、死角部分も意識した目視確認で歩行者や自転車の見落としがないように注意しましょう。

5.予測運転を心がける

歩行者や自転車は予測できない動きをすることがあるため、行動を予測しながら運転することが求められます。特に子どもは興味のあるものに夢中になり、急に道路に飛び出してしまうこともあります。

そこで重要なのがこの先の危険を予測した”かもしれない運転”です。運転手にとって都合の悪い予測をして危険に備えることを”かもしれない運転”と言います。
・急に子どもが飛び出してくるかもしれない
・前方を走行する自転車が障害物を避けるために車道に出てくるかもしれない。
など、そうなったら危ないな、ということを予測して危険に備えた運転で事故を未然に防止することができます。

一方危険な予測運転が”だろう運転”です。これは自分にとって都合の良い予測をすることで
・あの歩行者は横断してこないだろう。
・自転車が止まって道を譲ってくれるだろう。
といった予測のことを言います。交通の場では常にもしかしたら危ないかもしれないと考えて運転することが重要です。

初心者マークが貼ってある自動車への配慮

初心者マークの表示義務

普通運転免許を取得してから1年を経過していない初心者運転者は、初心運転者標識をつけなければなりません。こちらは表示が義務付けられているため、初心者に見られたくないからつけたくない、などは許されませんのでご注意を。取り付ける位置も定められていて、運転する車の前後に、地上0.4m以上、1,2m以下の見やすい位置に取り付けなければなりません。

初心者マークのほかにも、70歳以上の高齢者が対象となる「高齢運転者標識」「身体障がい者標識」などがあります。これらのマークを付けている車も、初心者マークを付けた自動車と同様に保護しなければいけません。なお、この二つの標識の表示は”努力義務”となっているため、必ずしも表示する必要はありません。ですのでマークはないが、該当の運転手も交通の場にはいるため、表示されている、されていないに関わらず周りの交通にも配慮した運転をしましょう。

自動車の運転者が表示する標識(マーク)について

初心運転者の保護

初心者マークをつけた車の運転手には、まだ運転に慣れていない人もたくさんいます。教習所を卒業して免許を受けた方の運転レベルは、もちろん路上で安全に運転するレベルに到達しています。

とはいえ、教習所で練習していた時には通行しなかった道路での運転や、教習車とは異なる自動車の運転など、初心運転者には教習所卒業後も様々な初めての体験があり不慣れなところも多々出てくるものです。

そのため初心者マークをつけた車は保護してあげる必要があります。危険を避けるためやむを得ない場合以外は、走行中に初心者マークをつけた車に横から近づいたり(幅寄せ)、前方へ割り込みのないよう、配慮してあげましょう。

おわりに

歩行者や自転車については、横断歩道に近づいた時も注意が必要です。
横断歩道に、明らかに横断する人や自転車がいない時はそのまま通行して構いませんが、横断する人などがいる場合は歩行者が優先です。横断歩道の手前で、ちゃんと一時停止しましょう。
横断する人がいるか分からない場合は、いつでも止まれるように減速しましょう。

歩行者や自転車と自動車の事故が起こった場合、歩行者や自転車の被害の方が明らかに大きいです。夏休みシーズン真っ只中で外出する機会が増え、子どもの行動が増えたり、初心運転者が初ドライブに出かけたりと交通量が増えるシーズンです。周りの交通には十分に注意して、これからも安全運転を心がけましょう!