以前「修了検定」についてご紹介しましたが、今回は「卒業検定」についてご紹介します。自動車学校での最終ステップである卒業検定。プレッシャーに感じるかもしれませんが、しっかりと準備をすれば一発で乗り越えられるものです。今回は卒業検定の概要やポイント、合格するためのコツについて詳しく解説していきます。
卒業検定は、自動車学校で学んだ運転スキルと交通ルールの知識を実際の公道での運転で活かせるかを確認するための試験です。具体的には、安全に運転ができるか、交通規則を守れるか、そして交通の場にいる他の車や歩行者に配慮した運転ができるかをチェックされます。
「卒業検定は運転の試験も、学科の試験も、両方あるのですか?」というご質問を数多くいただくのですが、自動車学校での卒業検定では運転技能の検定のみ行います。学科試験(本免試験)は、自動車学校卒業後に住民票のある都道府県の運転免許センターにて受験します。南魚沼市周辺にお住まいの方の最寄りの本免試験会場は長岡運転免許センターになります。
それでは卒業検定当日の流れをご紹介します。自動車学校ごとに若干異なる場合がありますので六日町自動車学校での実施手順で紹介していきます。
卒業検定の当日は指定の時間に自動車学校集合となります。自動車学校の送迎バスを利用する方は予約漏れや予約時間間違いのないように送迎バス予約を事前に行いましょう。六日町自動車学校では午前9時より卒業検定を行なっていますので10分前には集合していただいております。自動車学校によっては午後から卒業検定を行うところもありますので、各自動車学校の実施時間を事前に確認すると良いでしょう。ここからはスピーディに進行していきますのでお手洗いなどは事前に済ませておきましょう。
集合時間に自動車学校に到着したらまずは受付に行き、検定受付を済ませましょう。検定受付では下記のものが必要になりますので忘れずに持参してください。
上記をうっかり忘れてきてしまうとその日の卒業検定を受けることができなくなってしまいますので忘れずに用意しましょう。
受付を済ませると検定説明会場を案内されますので会場に移動しましょう。
検定説明では検定中の注意事項や、検定のコースの発表があります。検定は持ち点100点からの減点方式で行われ、走行終了時に合格点を維持していれば無事卒業となります。中には「減点」ではなく「検定中止」というものがあり、1回のミスで不合格となってしまう危険行為などがありますので、そういった注意点などの説明をあらかじめ受けることができます。
検定のコースは検定当日に、その日の道路状況や天候などを加味して決定されます。検定コース発表後にはコース図が配られますのである程度自分の走行するコースを覚えると良いでしょう。とはいえ、緊張状態でコースを覚えるのは難しいものです。また、路上で検定を行う場合、土地勘のない方はコースを覚えるのも難しいことです。ですが検定中は助手席に座る検定員がコース案内をしてくれますのでご安心ください。ただし、バイクの免許を取得される方は一人で運転しなければならないためコースを覚える必要があります。特にバイク免許の方は検定開始前までに時間を確保しますので自分の走行する検定コースを覚えて挑みましょう。うっかりコースを間違えてしまってもコース間違いの減点はありません。元のコースに復帰するルートを検定員が指示しますのでご安心ください。
卒業検定に車種によって路上で行われるものと、自動車学校の場内で行われるものがあります。それぞれのポイントをご紹介します。
普通車・準中型車・中型車・大型車の検定は路上で行われます。自動車学校内で行われた終了検定とは違い、公道での検定となりますので、歩行者がいたり、雨天には泥はねなどにも気を配ったり、緊急車両への対応があったりと、さまざまな応用的な運転行動が求められます。自動車学校内では起こり得ない事態に一人でも冷静に対処できるかがキーポイントとなってきますので、学科で学んだ交通知識もフルに活用して運転しましょう。
上記の車種には路上検定に加え、自動車学校内で方向変換・縦列駐車の課題もあります。二つとも行うのではなく、どちらか一方が課題として行われます。検定コースの発表時に方向変換・縦列駐車のどちらを行うのかも併せて発表されますので、教習でつかんだポイントをあらかじめ振り返っておきましょう。
バイク・大型特殊車・牽引・限定解除の卒業検定は自動車学校内で行われます。教習で走り慣れたコースで行われますので適度な緊張感を持って挑みましょう。検定中には他の教習車も教習コースで練習しています。路上コースとは違い、自動車学校内のコースは限られたスペースの中で運転しなければならないため、他の車の発見が遅れると思わぬ危険につながります。路上での運転同様に広く視野を持ち、他の教習車の動きにも注意しながら運転しましょう。
それぞれの車種で全ての課題が終了したら担当した検定員より合格発表があります。どのような結果であれ、ぜひこのタイミングで検定員にアドバイスをもらうのがおすすめです。自動車学校を卒業後はなかなか自分の運転を見てもらう機会がありません。卒業後は一人で運転していくことになります。自動車学校での最後の運転となる卒業検定、さらに自分の運転が良くなるよう今後のアドバイスをもらって気持ち良く卒業しましょう。
卒業検定に合格すると最後に行われるのが卒業式です。
ここで卒業検定に合格した証となる「卒業証明書」を受け取ることで、免許センターで行われる技能試験が免除されます。忘れず、無くさずに持ち帰りましょう。また、卒業証明書にはご自身の氏名、住所が記載されます。誤字などがありますと免許証の交付がスムーズに行われませんので受け取りましたら確実に間違いがないか確認しましょう。
卒業証明書を受け取ったら、今後の免許証交付までの流れについて説明があります。この後の手続きは最寄りの免許センターで行いますが、必要な書類、手続きの時間などの重要な案内がありますので、卒業検定の緊張感から解放されてお疲れのタイミングとなりますが、抜け漏れのないように今後の流れを卒業式でチェックしましょう。
以上で自動車学校での卒業検定の全てが終了となります。
いかがでしたでしょうか。卒業検定は、自動車学校での身につけた運転技能、学科知識をしっかりと活かすための大切な試験です。確かに緊張するかもしれませんが、教習中にしっかりと練習を積んでいれば、合格は十分に手の届くものです。これから免許を取得する皆さんには、ぜひ自信を持って卒業検定に挑んでほしいと思います。自動車学校で学んだことを最大限に発揮し、安全運転で合格を目指しましょう!