2024/06/24
運転お役立ち情報

交通事故を起こした時の対応3点

こんにちは、今回解説する運転ルールは「交通事故を起こした時の対応」についてです。普段安全に運転しているドライバーも交通事故は思いもよらぬタイミングで起こることもあります。万が一交通事故を起こしてしまった場合に、適切かつ迅速に対応するための知識を3つの重要なポイントに分けて詳しく解説します。

1. 事故の続発防止措置

事故現場の安全を確保する

万が一交通事故を起こしてしまった際、最初に行うべきことは、他の交通に対する二次事故を防ぐために現場の安全を確保することです。
ここでは具体的なステップを紹介します。

Ⅰ.車両を安全な場所に移動する

事故車両が道路の中央や、他の交通の妨げになる場所に停まっている場合、可能であれば路肩や安全な場所に移動させエンジンを切り、事故の続発を防止します。
事故の衝撃により車両が走行不能になるなど、移動が困難な場合はハザードランプを点灯させ、他の車両に事故が発生していることをただちに知らせます。

Ⅱ.周囲の状況を確認する

まず自分自身や同乗者の安全を確認し、その後に周囲の状況を確認します。
事故車両のガラス片による怪我や、燃料漏れによる火災の発生、後続車との接触事故など、事故現場にはさまざまな危険があります。
負傷者がいる場合、速やかな救護のために駆け寄りたい気持ちで周囲の確認を怠ってしまう恐れがありますので十分に注意しましょう。

Ⅲ.停止表示器材を設置する

高速道路上で交通事故を起こした場合には事故の続発防止のために、自動車の後方の路上に停止標識器材(三角停止表示板等)を設置しなければなりません。
もしも歩行が困難で自動車の後方に停止表示器材を設置することができない場合には。停止表示灯を自動車の側方の路上など、後方から見やすい場所に置くこともできます。
特に高速道路上で出歩くのには大きな危険が伴います。停止表示器材の設置時には、備え付けの発煙筒を使って合図をするなど、後続車に十分注意しましょう。

2. 負傷者の救護

迅速かつ適切な応急処置を行う

交通事故によって負傷者が発生した場合、速やかに救護活動を行うことが求められます。ここでは負傷者の救護に関する具体的な手順を説明します。

Ⅰ.負傷者の確認

車両の安全な場所への移動が完了したら、自分自身や同乗者、相手方の負傷者の状況を確認します。
医師や救急車が到着するまでの間、ガーゼや清潔なハンカチで止血するなど、可能な応急処置を行います。

この時注意しなければいけないことは、特に頭部に傷を受けている場合、むやみに負傷者を動かさないということです。ただし後続事故の恐れがあるときは、速やかに負傷者を救出して安全な場所に移動しましょう。

流血している負傷者の応急救護にあたる場合、負傷者の血液に直接触れることを防ぐため、可能であればビニール手袋やビニール袋などを着用しましょう。
とはいえ、交通事故現場でこのような道具が都合よく手元にあることは稀かもしれません。
現場付近にコンビニエンスストアやスーパー、ガソリンスタンドなどがある場合には、周囲の人に協力を求め、AEDを手に入れましょう。
AED(自動体外式除細動器)の中には、メーカーによって様々ですが、人工呼吸用のマスクやハサミ、清潔な不織布、手袋、電極パッド貼り付け時の除毛用カミソリなど、応急救護に必要になってくる道具が備わっています。

Ⅱ.救急車(119番)を呼ぶ

負傷者がいる場合は、速やかに119番通報して救急車を要請します。通報時には、事故の場所、負傷者の数と状態、現在の状況を正確に伝えます。
交通事故の際「110番が先?」「119番が先?」と迷われる方もいらっしゃるかもしれません。何よりも人命救助が優先です。負傷者がいる場合には迷わず119番通報をしましょう。
救急隊が到着したら、負傷者の症状や、行った応急救護処置の内容などを伝えます。

3. 警察官への報告

法的義務としての通報を行う

交通事故を起こした場合、警察への報告は法的義務となっています。適切に通報することで、その後の手続きがスムーズに進みます。ここでは警察への報告手順について説明します。

Ⅰ.警察(110番)に通報する

事故が発生したら、速やかに110番通報して警察に報告します。通報時には、事故の場所、時間、事故の概要、負傷者の有無などを正確に伝えます。オペレーターが必要な情報を一つずつ確認してくれますので、慌てず落ち着いて一つ一つ回答しましょう。

Ⅱ.警察官の指示に従う

警察が到着したら、現場の警察官の指示に従って行動します。
事故の詳細を説明し、警察官が状況を把握しやすいように協力しましょう。

4.まとめ

交通事故を起こした時には、冷静に対応することが求められます。

  • 事故の続発防止措置
  • 負傷者の救護
  • 警察官への報告

これら3つのポイントをしっかりと押さえ、迅速かつ適切に行動することで、被害を最小限に抑えることができます。これらの手順を把握しておくことで、いざという時にも落ち着いて対応できるでしょう。

今回は自身が交通事故を起こした場合の対応について解説しましたが、実際の事故現場においてこれらを正確に行うことは難しいことです。1人で行うのはさらに難しいため周囲の人に協力を求めたり、また、交通事故現場にたまたま居合わせた場合には積極的に協力するなど、複数人で対応することにより負傷者の救命率を高めることができます。

交通事故は誰にでも起こりうるものですので、これらの情報を参考にして、安全なドライブを心掛けるとともに、万が一の時にも適切な対応ができるように準備しておきましょう。

今回は交通事故を起こした時の対応3点について解説しました。次回も運転で役立つ知識を解説しますのでぜひご覧になってください。