2025/01/11
運転お役立ち情報

中型免許でどんな車が運転できるの?

自動車の運転免許は、車両総重量や最大積載量、乗車定員などにより、普通自動車、準中型自動車、中型自動車、大型自動車などに分けられています。中型免許は、2007年6月2日の道路交通法の改正により新設された、新たな免許の種類です。この改正により、車両の多様化に対応するための適切な免許制度が整えられました。今回は、中型免許でどんな車が運転できるのか、また、運転できる車が限定されてる場合もあるので、限定の有無についてや、中型免許を取得するメリットについて解説します。ぜひ、参考にしてくださいね。

中型免許で運転できる車

中型免許で運転できる免許の種類と、運転できる車は下記のとおりです。

【普通自動車】

車両総重量:3.5t未満
最大積載量:2.0t未満
乗車人数:10人以下

受験資格:18歳以上

【準中型自動車】

車両総重量:7.5t未満
最大積載量:4.5t未満
乗車人数:10人以下

受験資格:18歳以上

【中型自動車】

車両総重量:11.0t未満
最大積載量:7.5t未満
乗車人数:29人以下
例:1tトラック、ワゴン、2tトラック、3tトラック、4tトラック、マイクロバス、6tトラック

受験資格:20歳以上。普通自動車免許・準中型免許・大型特殊免許のいずれかを取得し、その免許を取得して通算2年以上の運転経験があること。

中型免許の取得方法



中型免許を取得するには、自動車教習所に通う方法と運転免許試験場で試験を受ける「一発試験」と呼ばれる方法があります。免許取得までの主な流れは次のとおりです。

自動車教習所で取得する方法

自動車教習所には指定自動車教習所(指定校)と届出自動車教習所(届出校)があります。指定自動車教習所の場合、教習所の卒業検定に合格すれば運転免許試験場での技能試験が免除されます。また、所持している免許の区分によって必要な教習時間が変わります。 ・取得条件については入校資格ページをご覧ください。入校資格 ・免許取得までの流れと教習時限数については免許取得までの流れページをご覧下さい。免許取得までの流れ ・六日町自動車学校の料金と日数については中型車料金プランページをご覧ください。中型車料金プラン

運転免許試験場で取得する方法(一発試験)

「一発試験」とは、指定自動車教習所に通わず、そのまま運転免許試験場で受験する方法です。中型免許の一発試験では学科と技能の試験を受けることになります。教習所の費用がかかりませんが、一発試験は非常に難易度が高くなっています。かなりの自信がある場合を除いては、指定自動車教習所で取得することをオススメします。

19歳でも中型免許が取得できる

2022年5月13日、道路交通法の改正により、19歳でも中型免許の取得が可能になりました。「受験資格特例教習」と呼ばれる制度で、免許取得期間が通算1年以上(免停期間を除く)あれば必要な学科及び技能教習を最大36時間受けることで、満20歳以上、取得期間2年以上の受験資格を引き下げることができます。

中型免許で「中型8t限定免許」と限定されるものがある

中型免許には「中型車は中型(8t)に限る」と条件が記載されてるものがあります。2007年6月2日の道路交通法が改正される以前は自動車の運転免許は普通免許と大型免許だけで、中型免許が導入される前は、車両総重量8t未満まで普通免許で運転することができました。 普通免許については以下の通りです。

【2007年6月1日以前に普通免許を取得された場合】

車両総重量:8.0t未満
最大積載量:5.0t未満
乗車人数:10人以下

【現在、普通免許を取得される場合】

車両総重量:3.5t未満
最大積載量:2.0t未満
乗車人数:10人以下

中型8t限定免許は解除できる

中型8t限定免許を取得している人は、審査を受けて合格すると限定を解除することができます。 解除するには、次の2つの方法があります。 ・指定自動車教習所で教習を受けて審査に合格し、運転免許試験場で手続きをする(一般的) ・届出自動車教習所に通って、運転免許試験場で直接技能審査を受けて合格する(一発試験) 一発試験は難易度が高く、何度も不合格になってしまう場合もあり、合格までに時間がかかってしまうこともあるので、確実に取得するなら指定自動車教習所で取得することをオススメします。

中型免許を取得するメリット

中型免許を取得することで、キャリアの幅を大きく広げることができます。

仕事の選択肢が広がる

多様な業界でも活躍:物流業界、食品業界、建設業界など、様々な分野で中型免許保持者の需要が高まっています。 ・幅広い車両の運転:4tトラック、6tトラック、マイクロバス、ゴミ収集車などの運転が可能になります。
長距離輸送の可能性:短距離、中距離だけでなく、長距離輸送も視野に入れることができます。

経済的メリット

高収入、高待遇の仕事:トラック運転手や建設機械のオペレーターなど、中型免許を必要とする職種では高収入、高待遇の求人が多く見受けられます。
教育訓練給付金:中型免許取得費用の20%(最大10万円)が支給されるキャリア形成支援制度を利用して免許を取得することもできます。詳しくは教育訓練給付金のご紹介コラムにてご紹介しています。教育訓練給付金のご紹介コラム

キャリア発展

スキルアップと自己成長:中型免許取得は自身のスキルアップや成長につながります。
将来的なキャリアアップ:大型免許や、作業免許等への足掛かりとなります。

需要の高まり

物流業界での需要:ニュースでも多く取り上げられた2024年問題があったり、2027年にはドライバーが24万人も不足する可能性があるなど、物流業界の人材不足が懸念されており、中型免許保持者の需要が高まっています。
高齢化社会での需要:マイクロバスによる送迎業務など、高齢化社会において重要な役割を果たす仕事の機会が増えています。

おわりに

中型免許の取得は、職業選択の幅を広げるだけでなく、個人のスキルアップや経済的メリットも得られる有益な資格と言えます。特に人手不足の物流業界では即戦力として歓迎されています。送迎用のマイクロバスやゴミ収集車なども中型免許で運転することができるので活躍の場も広がります。また、もうすでに8t限定の中型免許を保有している場合は、限定解除をしておくとさまざまな場面で役立てることができるでしょう。